戸塚区戸塚町に存する日立香梅寮(旧内山家住宅)の現況調査を行い、歴史的建造物としての価値を明らかにした。
調査では、現況建物の実測調査、建物解体時調査、敷地発掘調査を中心に、記録写真撮影、史料及び行政資料収集並びに関係者等へのヒアリングを行い、建築年代の特定や、建物及び敷地の歴史的背景を記録・考察した。
離れは、一階の奥座敷(梅の間)に和洋折衷の洋室の設えの痕跡がみられ、二階和室周囲の廊下には、日本海海戦のロシア海軍バルチック艦のデッキ材を床材として使用するなど非常にユニークな時代背景を偲ばせる建築である。