横浜市認定歴史的建造物山手133番館の復元、修理、耐震補強工事を行った。山手133番館は、昭和初期建設のアメリカンスパニッシュ様式の洋館建築であり、建築家アントニン・レーモンドの作品と考えられている。建築当初の色や仕上等を調査分析し、外観は外壁リシン搔き落し仕上、屋根はフランス瓦、スパニッシュ瓦、建具は木製上下窓や鎧戸等を復元した。内装は昭和初期の外国人の生活を伝える意匠を復元しながらも、現代住宅としての性能を担保する為、気密断熱性向上に加え、床暖房設備、空調設備等を整備し、山手地区では需要の高い外国人駐在者向け高級賃貸住宅としての機能を確保することで、歴史が付加価値となる事業資産性の高い洋館建築としての再生を実現した。