韓国昌原(チャンウォン)市所在の旧鎮海(チネ)駅を中心とした都市再生・活性化事業の一環として、昭和初期にレール材を使用して建設された人道橋を活用する為の耐震補強設計を行った。レール人道橋は、橋脚に使用されたレール材の規格と刻印から鎮海駅舎(昭和2年築)と同年代に建てられたと推測される。コンクリートスラブの剥離や亀裂、レール材のたわみ等の人道橋の劣化範囲を考慮して、地震力を低減できる五つの補強方法を提案した。その中から鉄骨柱とテンション材を追加する部分斜張補強方法を補強案としてモデル化した。旧鎮海駅のレール人道橋は、線路で分断されている地域連携の維持と共に鎮海市の都市再生事業のモニュメントとしてその活用が期待される。